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イモリコラム

三代目イモリウム水槽が完成したのでその制作過程を書いていきます(1)

ここ最近の記事の内容が自己啓発っぽくなっていたことを痛く反省しています。以前はここでしょっちゅうイモリの観察経過を紹介していたのになんて有様でしょう。なので今回は久しぶりにイモリウムについての記事になります。

三代目イモリウム水槽(2023/1/2完成)

二代目イモリウム水槽の失敗で心が折れる

そもそもなぜ最近イモリについて触れていなかったかというと…

二代目水槽が全然うまくいかなかった

これに尽きます。
ここで一番最初からの歴史を振り返ると、まず2022年3月に作った初代水槽。これのレイアウトコンセプトは「山岳レイアウト」でした。

初代イモリウム水槽

完璧とはいえないまでも見様見真似でやった初めてのレイアウトにしてはキレイにできたんではないか?と自画自賛していました。ただ、これも時間経過とともに色々とアラが出てきてしまい、5ヶ月ほどして二代目水槽へと移行することを決めました。(色々出てきたアラについては後で説明)

二代目イモリウム水槽

こちらが上手くいかなかった二代目水槽(45cm x 30cmのロー水槽)。立ち上げのコンセプトは「堰堤と小川」でした。全アクアテラリストが一度は通る”滝レイアウト”に挑戦した訳です。ただし、いきなり滝をやるのは難しいと思ったので堰堤(写真右上部分)という形状に留めました。これも初挑戦にしては思っていたものに近いものができたのではないかと思っています。

ただ、上の写真は立ち上げから1ヶ月ほど経っているものであり、初代水槽から改善できていないアラの部分がより際立って見えています。

ベチャベチャ水槽の悲劇 -初代、二代目で犯していた初歩的なミス-

初代、二代目水槽に共通する”アラ”というか問題点。それは…

陸地が基本ベチャベチャである

これでした。

元々陸棲傾向が強いオキナワシリケンイモリなのでしっかり水辺を作る必要はないのですが、そこはアクアリウム初心者の私、「陸地も水辺も両方レイアウトされた水槽を作るんだ!」という素人にはかなり成功率の低い理想に支配されています。

その結果、土台となる底床は鉢底石を敷き詰め、そこにひたひたになるまで水を入れ、その上に陸地のレイアウトを重ねました。簡単にいうと浮島のような状態です。

造形君を水辺に使うな

そしてこのレイアウトでの最大の失敗点(だと思ってる)のは、鉢底石の上に敷く地面にあたる部分をモデリングソイル(造形君)で作っていたことです。

▼ 極床 きわみどこ 造形君 4L
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造形君自体はレイアウトの自由度を格段に上げてくれる有能な素材ではあるのですが、水と混ぜて粘土状にして使うものなのでそもそも非常に多くの水分を含んでいます。さらに造形君は水に溶けやすい(崩れやすい)ので、水面と接している部分は時間の経過とともに徐々に水中へと溶け出していってしまいます。結果、元々水分を多く含んでいる地面は常にベチャベチャ。しかも徐々に地面も沈下(水没?)していくことになります。

「だったら地面の厚みを増せばいいんじゃないか?」と思うかもしれません。そして僕もそう思いました。ただ結局どれだけ熱くしたところで水と接している以上、毛細管現象的なもので水は地表まで上がってきてしまうのであまり意味はありませんでした。

モデリングソイルを水がかかるところに使わないのはアクアリストの常識なのですが、”なんとかなるんじゃね?”と思ってしまうのが素人ってやつですね。

嗚呼、コケがどんどんダメになる

ベチャベチャになった陸地。それの何が悪かったかというとコケが全く育ちませんでした。コケというと湿ったところに生えている印象があるので多少の湿気は問題ないだろうと思っていたのですが、コケも種類によってかなり違いがあり、基本的にベチャベチャな環境で元気に育つコケというのはほとんどいません。

僕の経験でいうとホソバオキナゴケは多湿に弱いです。他にもコウヤノマンネングサやシッポゴケも水に弱い印象がありました。

ホソバオキナゴケ

もちろんこれは僕の環境がベチャベチャ過ぎたせいなのは間違いないのですが、その中でも比較的元気だったのはコツボゴケとホウオウゴケぐらいだったでしょうか。

レイアウトをするときはネットやショップで買ってきたコケを使いますのでそれはそれは青々と美しいのですが、日が経つとともにだんだんと色が悪くなり最後は枯れるか腐るかです。

コケの育成が面白いのは、環境が良いところに置かれると早ければ3日〜1週間もすると色を取り戻したり新芽が生えてきたりするところ。二代目イモリウム水槽を立ち上げた時には、その水槽とは別に余ったコケを繁殖させるための水槽(そちらは水辺ゼロ)も立ち上げたのですが、そのコケ水槽はコケがぐんぐん成長。その様子を見て「二代目水槽は根本的な何かが間違っている」と気付かされたのでした。

いざ三代目。今度は失敗しない!

幸いなことに初代も二代目の水槽も飼育しているイモリと途中から導入したミナミヌマエビたちは元気に育っていました。ここだけは唯一の救いです。

ただ、そもそもこのイモリウムを始めようと思ったきっかけは「コケリウム(=コケテラリウム)をやってみたい!」というのが出発点だったので、生き物たちの成長はいいとしてもコケが上手に育っていないのは納得がいきません。

特に二代目水槽は、メンテナンスを重ねれば重ねるほど最初に思い描いていたレイアウトのイメージからズレていったところもあり、生き物たちの成長以外にモチベが上がらないのが実際の状況でした。

割と上手くいったと思っていた堰堤部分も水の吸い上げをポンプではなく、縦型の水中フィルター(水作スペースパワーフィットプラス S)を使っていたので思ったほどの落差は作れず、小川もほぼ流れはなくただ水辺が狭くなっただけの格好だけそれっぽくしたに過ぎませんでした。

そうしたこれまでの数々の失敗と反省点をふまえ”今度こそ!”と息を巻いて取り組んだのが三代目イモリウム水槽です。今回のコンセプトは

滝&水陸分離レイアウト

です。
イモリウムを初めて1年も経たないうちに3度目の立ち上げを行うことになった奮闘記。続きは次回の記事で!

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