六代目イモリウム水槽の起ち上げ記録の第七弾です。一応、今回の水槽起ち上げ記録については今回で完結としたいと思います。実際の起ち上げからは4ヶ月ほど経ってしまいましたが、前回の五代目水槽起ち上げ記録は完結する前に六代目へのリセットに着手してしまったので、ひとまず今回のは終わらせられて良かったです。
さて、今回の六代目水槽に関してはかなり用意周到というか事前に起ち上げの方向性を練った上で取り組みました。その結果、
というひたすら”使わないシリーズ”になったのですが、これは不確定な要素(素材など)を削っていくことでシンプルかつ管理しやすい飼育環境の構築を目指した、ということになります。そして起ち上げてからこれまでの経過を見る限りそれはそこそこ上手くいっているんじゃないかと思いました。
そんな引き算の発想で起ち上げた六代目水槽ですが、今回唯一ふんだんに使った素材、足し算をしまくった素材が一つだけあります。それが「活着君」です。
この活着君。ざっくり言うと「布」です。特徴としては表面が非常に毛羽立っており細かいものや小さいものが引っかかりやすい構造になっています。また布であるため水が沁みやすく(浸透しやすく)、かつ少し厚手の生地のため保水力もある素材です。
「土が不要」「優れた保水力」「植物を育てる布」というコピーが載っていますが、文字通りこの活着君を使うと土が使いづらいところでも植物が根を張り育成できる環境を作ることができるようになります。
万能すぎる活着君
この活着君、アクアリウムなどではモスのような活着しづらい(もしくは時間がかかる)苔やモスなどを定着させるのに使われることが多いようです。僕の水槽では四代目水槽の頃から少しずつ使い始めたのですが、使っていくうちに本来の特徴である”活着”以外の用途に気付いたのでそれを紹介します。ちなみに活着君の基本的な使い方は↓の道草ちゃんねるで。
低床として -活着君の新しい使い方(1)-
↑の動画でもあるように活着君は壁面への植物の活着に使われることがよくあります。僕の六代目水槽でもそのような使い方もしていますが、それよりも使い勝手の良さを発揮しているのが「低床」としての使い方でした。

この画像は六代目水槽の水中ポンプ周りのシステムになります。「完璧な水の循環」で解説した通り、ポンプで吸い上げた水を水槽全体に分配できるための構造をこんな形で組みました。非常に頼りない構造なので最終的には…
このようにして流木で支えを組んだのですが、これでもまだレイアウトと呼ぶには程遠い状態です。そこで登場するのが活着君。上の写真でも既に使われていますが、このホースを覆い隠すための素材として活着君を活用しました。
そうやって活着くんで作ったレイアウトがこちらです。どうでしょうか。ここからさらに何度か修正を加え、時間が経った現在の状態がこちらです。
最初の状態ではいかにも「布で隠しました感」でいっぱいでしたが、ここまでくると活着君ぽさはあまり感じられなくなっていると思います。活着君が”布である”という特徴、そしてソイルや砂利のように”崩れない”という特徴は低床素材としても使うことができます。
濾材として -活着君の新しい使い方(2)-
「活着君を低床として使う」。これを更に応用したパターンがこちら。
この写真中央にある黒い物体。一見溶岩石が砂利の合間から露出しているようにも見えますがこれも活着君です。「陸地の低床として使えるなら水中の低床として使ってもいいじゃないか」と思って使って見たところこれがうまくいきました。一番の長所は活着君を使うことでレイアウトが崩れにくいという点ですが、水中で活着君を使うもう一つのメリットは「濾材代わりにもなる」という点です。
水のろ過には欠かすことはできないバクテリアは濾材が使われるのが一般的です。この水槽でも「パワーハウス ベーシック(ソフトタイプ) Lサイズ 5L」や「ネクストジェネレーションバイオメディア」といった濾材を使っています。バクテリアはこれらの濾材の表面に住処を作り、特に素材自体に細かな起伏がある素材(=表面積が大きい素材)ほど定着しやすく、逆にツルツルしたものには定着しづらいと言われています。
だとすると、活着君の表面の毛羽立ちはバクテリアが住処を作るのにも最適で、水のろ過にも役立っているはずです。今回のレイアウトでは限定的だった活着君の水中での活用ですが次の立ち上げではもっと大胆に使って見ようと思っています。
ちょっとした穴埋めにも -活着君の新しい使い方(3)-
アクアリウムでもアクアテラリウムでもレイアウトする時に必ず生じてしまうのが「微妙な隙間」です。特にイモリ飼育のとってはこれが結構厄介で、イモリには「隙間に入って行きたがる」という習性があります。おそらく餌を探しているんだと思いますが、その先が袋小路になっているかどうかはイモリには分からないわけで、そのまま出てこられなくなっての溺死や餓死というのはイモリの死因の中でも決して少なくない気がします。
その隙間を埋める方法として、ソイルや砂利やスポンジ、ウールマットなどが使われることが多いと思うのですが、活着君もそれに使うことができます。穴埋めに活着君を使うメリットは「好きなサイズに切れること」「丸めてもいい」「安定する」そして「見た目が馴染む」という点です。
好きなサイズに切れる、というのはここで既に書いてきましたが、切った活着君は丸めたり畳んだりして隙間に詰めることができます。しかもそこそこ生地が厚手なので詰めた後に形が元に戻ろうとするので穴にフィットしやすいです。しかも素材が元々黒いので目立ちません。隙間を埋めた後、そこに更に蓋をするように活着君を使うことも可能です。
アクアリウムやアクアテラリウムをしている方なら活着君を知っている人は決して少なくないと思うのですが、知っていても使ってない人の理由の多くが「活着が必要なレイアウトじゃない」だと思うのですが、実は活着君にとって活着はその機能の一部でしかなく、レイアウトの様々なシチュエーションで使える万能素材だということを知っておいてもらえたらと思います。

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