オキナワシリケンイモリ飼育を日記するサイト

イモリコラム

低床を使わない -イモリウム六代目水槽起ち上げ記録(5)-

六代目イモリウム水槽の起ち上げ記録の第五弾です。前回はモデリングソイルである「造形君」を使わない、という話を書いたのですが、実はあれは序章的な話しで、本題は今回書くお話しの方でした。なので前回のが前半、今回のが後半という感じで読んで頂けたらと思います。

最大の課題「浮島構造」とは

前回の話の最後にも軽く触れましたが、僕が起ち上がてきたイモリウム水槽には共通する構造的な弱点がありました。それに名前をつけるとすれば「浮島構造」です。

「浮島構造」

↑の画像を見てもらえれば分かるようにこれまでの水槽レイアウトば下から「水(底上げ素材)」「低床」「陸上物(コケなど)」の順番で積み重なっていました。

僕がYouTubeでたくさん見てきたイモリ水槽の多くは、スタイロフォームや発泡ウレタン、コーキング材などを駆使した底上げで水中と陸上をきれいに区分けするレイアウトしていたのですが、そこまでのDIYをやり切る自信がなかった僕には「浮島構造」しか選択肢はありませんでした。

ただし、この構造の宿命的な弱点は「水面と低床が常に接している」ところです。前回の更新(「造形君を使わない -イモリウム六代目水槽起ち上げ記録(4)-」)でも解説したように、初期の水槽起ち上げでは低床部分に造形君を使っていたことで造形君が水中に溶け出してしまう失敗がありましたし、それ以降は「盆栽の土」や「ひゅうが土」という盆栽園芸用の粒の細かい赤玉土や軽石を低床として使っていたのですが、それでも問題は解決しませんでした。

この「盆栽の土」と「ひゅうが土」は粒が細かく、レイアウトの隙間を埋めることができる上に「水はけが良い」という特徴もあったのですが、それが僕のイモリウム水槽に関しては大きな欠点となっていました。

水はけが良くて水を吸ってしまう問題

「盆栽の土」と「ひゅうが土」に実際に触ってみるとどちらもさらさらとした非常に軽い素材であることが分かります。

この軽いという特徴から分かるのは素材自体に「細かな穴が無数に空いている」ということです。これが水はけを良くする理由そのものでもあるのですが、「水を吸い上げてしまう」というデメリットがありました。いわゆる毛細管現象というやつです。

前回解説した「造形君が液状化して低床がベチャベチャ」という程ではないものの、盆栽の土とひゅうが土も水面との境となる低床として使っていたことが水を吸い上げてしまい、低床は常に水分を含んだ状態となってしまいました。

それは有茎草の育成には十分役立つ面もあったのですが、苔の育成に関してはどうも良くなかったみたいで、時間が経過すると徐々に色が悪くなったり腐って溶ける苔が目立ってきました。

救世主「バークチップ」の登場!

これまで色々試したけれどもなかなか解決しなかったこの「低床過水分問題」。リセットの度に新たな解決手段を模索していたのですが、なかなかこれというアイデアは見つからず、一応の対策として今回は「さらば鉢底石 -イモリウム六代目水槽起ち上げ記録(2)-」で解説した濾材の上にさらに流木を置くことで水面との距離を確保する策を講じたのですが、流木だけで低床の代わりにはなりませんでした。流木を並べても流木同士の間に大きなスペースができてしまうので、陸上物の一部(コケなど)が直接水面に直接触れてしまうことが避けられませんし、その隙間にイモリが入り込んでしまう事故が起きる可能性もありました。

色々考えた結果、ついにたどり着いた解決策が今回使った「バークチップ」ですした。まさにこれが救世主となり水槽起ち上げは一気に進む事になりました。

バークチップはガーデニング用品で、赤松や黒松の樹皮を砕いて整形された素材です。

僕が日々イモリのことを考えながらネットを見ていた時にたまたまバークチップの可能性に気がついたのですが、チャームで検索してみるとペット飼育に使えるパークチップがあることも分かりました。主に爬虫類用として販売されていましたが、チャームで扱っているということはバークチップが生き物の飼育にも使えるというのは間違いありません。しかもサイズが大中小とあったので色々な用途に使える汎用性があることも分かりました。

水はけ良し、通気性よし。バークチップは使える素材

これが実際にパークチップを使った状態です。流木の合間に敷き詰めるようにバークチップが置かれているのが分かると思います。今回のレイアウトではこれが低床となりました。

実際に取り寄せてみてわかったことですが、バークチップも大きいもののは赤ん坊の握り拳くらいはあるので、それだけだと結構な隙間ができてしまう上に安定させるのが難しく、そういった箇所には中小のバークチップも混ぜながら隙間をいい感じに埋めていきました。

最終的にはこのバークチップの上をさらにコケで覆ってしまうのでバークチップ自体はほとんど隠れてしまうのですが出来上がってみての感想は…かなりイイ!

大中小のバークチップで隙間を埋めるといっても重なったバークチップの間にはそこそこの空間ができるので最大の課題だった毛細管現象で水を吸い上げるということは起こりません。しかも過去に解説した通り今回は有茎草を使っていないのでその根を支える土も必要ありません。さらに重なったバークチップが作る隙間が風通しを良くするはず。これで長年僕を悩ませてきた低床のベチャベチャ問題はこれですることとなりました。

今回の水槽起ち上げに関しては、有茎草にはじまり、鉢底石、造形君、低床と使うことをやめたものを紹介してきました。起ち上げとリセットを繰り返してきた経験から無駄やリスクの要因を省いたスマートな水環境(←今までよりは)を構築できたのではないかと思っていますが、次の記事ではレイアウトには不可欠すぎる”ある物”を使わなかった話を書きます。

 

コメント

この記事へのコメントはありません。

RELATED

PAGE TOP