六代目イモリウム水槽の起ち上げ記録の第四段です。前回までは主に水回りの起ち上げについての解説をしてきましたが、今回はいよいよ陸上部分について、アクアテラリウムでいうところの”テラ”の部分に着手していきます。
泥問題を解決したい
まずはこちらの写真をご覧ください。
今回で6回目を数えるリセット作業のたびに毎回必ず見てきた景色です。熱帯魚のレイアウト水槽をやっている人ならお馴染みの光景かもしれませんが、これはソイルなどの素材が崩れて泥状になって沈んだ塊です。
ソイル自体には水質環境を保全するための様々な機能(←いずれ解説します)があるのですが、僕はこの泥が嫌でした。
泥化したソイルは非常に粒が細かいので少しの刺激で舞い上がり水中に漂い、そしてその粒はフィルターやポンプの動作に悪影響を及ぼす原因となります。
一方で泥はその目の細かさ故に水が澱みに堆積しやすく、堆積した泥がさらに澱みを作り…という悪循環を生みます。(水の澱みが良くない理由は前回の更新を参照ください)
このように長い目で見るとデメリットも少なくない泥問題を解決したい、というのが六代目水槽の課題の一つでした。
造形君からできる泥
泥がソイルからできることは概ね把握していたのですが、泥ができる理由はそれだけではないことに気づきました。いや、気づいていました。
もう一つの泥の発生源。それは「造形君」です。造形君は俗にモデリングソイルと呼ばれる素材で、通常その製品自体は乾燥した状態で売られているのですが、水と混ぜ合わせることで粘土のような粘り気を持った土へと変化します。
その状態になったモデリングソイルは、自由に形を作ったり、壁にくっつけたり、隙間を埋めたりできるので、文字通り「造形」に非常に役立つ素材となっております。
モデリングソイルには造形君の他にも「けと土」というのがありますが、こちらは園芸品などを売っているお店(ホームセンターなど)にも売られているので、アクアリウムショップが近所にない方も手に入れやすいかもしれません。
この造形君はレイアウトする際の使い勝手がとても良いので初代水槽の起ち上げ時から愛用していたのですが、今回の起ち上げでは使うのをやめました。モデリングソイルは基本的に陸上部分のレイアウトに使うものなので、水に沈む泥とは無縁だと思っていたのですがモデリングソイルには一つ弱点があります。それは「水に溶ける」という点。
「水と混ぜることで粘土化する」と先ほど解説した通りモデリングソイルは水との相性が良いのですが、その相性の良さが故にモデリングソイルは水と触れていると軟化し崩れていきます。
イモリ飼育の巨匠ともさんもご自身のYouTubeで「造形君には水が当たらないように」と注意喚起していましたし、仮にそれを回避したレイアウトだったとしても霧吹きなどのメンテナンスでモデリングソイルに含まれた水分が滴り、その水滴の中に泥の粒が混じって徐々に水中に流れ出ていったことは十分考えられます。
実際、僕は初代水槽の起ち上げの時に地面部分の床材として造形君を使っていたのですが、起ち上げ当初こそ形を保っていた造形君が次第に溶け出し地面が液状化していったのを覚えています。そして水の中には大量の泥が堆積していました。
こうしたモデリングソイルの弱点は知っていたにも関わらず、それを補って余りある使い勝手の良さからレイアウトには欠かせなかった造形君を使わないという方法で六代目水槽の泥問題を解決しました。
では一体どうやって造形君を使わずにレイアウトを行ったのか?それを次回、解説するとともにこれまでのイモリウム水槽が切り離すことができなかった陸上レイアウトの根本的な欠点の解決に着手します。

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